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【
高齢者の精神機能の変化 ~物忘れ(記憶力の低下)~】
加齢による変化は身体機能だけでなく、精神機能にも現れます。
代表的なものが
記憶力の低下で、いわゆる
物忘れです。
健常な高齢者にもみられますが、認知症の場合もあります。
健常な高齢者と認知症の人の場合では次のような違いがあります。
〈健常な高齢者の物忘れ〉
・時間や場所に関する判断力に支障がない
・他人との関係も崩れず、人格が保たれている
・物忘れの状態は部分的
・誤りを注意された時に訂正が可能
〈認知症〉
・時間や場所に関する判断力に支障がある
・日常生活をするうえで人間関係に支障が出る
・すべてを忘れる
・誤りを注意された時に訂正できない
認知症の人の場合は判断障害があるため、住環境の整備としては
安全への配慮が最優先になります。
では、健常な高齢者や認知症の初期の人の物忘れの場合には
どのような住まいの工夫をするとよいでしょうか。
①収納の工夫
物忘れによって、物をどこにしまったかわからなくなることがあります。
収納を工夫することで予防しましょう。
ポイントとしては・・・
・見やすく整理できる収納にする
・出し入れがしやすい位置に収納する
収納の工夫は年齢に関係なく、実現したいことですが、体力・気力が
低下してからではなかなか大変です。
高齢期に備えて、早めに物の整理や収納スペースの整備をするのが
おすすめです。
手の届きやすいところに
収納基地を用意して、よく使うものの出し入れ
をすると使いやすくなります。
②危険を少なくする工夫
安全への判断力や注意力が低下してくるために、事故が起きやすくなります。
勘違いや危険を少なくする工夫をしましょう。
(例)
・火の元への配慮 (火災警報器、ガスもれ警報器の設置)
・操作が簡単で安全な器具にする
(電磁調理器、自動消火装置のついたガスレンジ、エアコン、床暖房、
サーモスタット付混合水栓など)
・照明の工夫 (足元灯、センサーライト)
・緊急通報システムの利用
(住宅内で家族に知らせるシステム、自治体や民間警備会社などへの
通報システム)
高齢になってから新しい機器や環境の変化に対応するのは大変なので、
早めに取り入れておくのがおすすめですよ

。
~次回のテーマは「気分を明るくする住まいの工夫」の予定です~