安住工房ではFMハロー「安住工房コーナー」とブログを通じて
介護リフォームや介護保険に関する話題をお届けしていきます!
前回は、杖や手すりなどを利用して自立歩行している方が、
玄関から道路に出るまでの通り道について、介護リフォームを考えました。
今回は車イスを使う場合を考えてみましょう。
玄関と道路の高さを比べると、ほとんどの場合に高低差がありますが、
車イスで移動する場合には、スロープや段差解消機を設置することが
一般的です。
【スロープの設置】
勾配が急なスロープを車イスで上がることは難しいので
緩いスロープ(
1/12~1/15の勾配)にします。
勾配とは高低差/水平距離を示すもので
道路と玄関に450mmの高低差があるとすると、1/12の勾配の
直線のスロープでは5,400mmの長さが必要になります。
玄関までの間では長さが確保できない場合は
居室の窓から出入りするプランも考えます。
例えば、居室の外にデッキを設置して、そこまでスロープで上がって、
掃き出し窓から室内に入ります。
スロープにはコンクリート舗装で作る場合や
木製スロープを設置する場合があります。
また、市販のアルミ製スロ―プを固定することもあります。
【段差解消機の設置】
スロ―プを作るスペースがないときやスロープだけでは高低差が
カバーできないときには、段差解消機の設置を考えます。
段差解消機は車イスに乗ったまま、段差を昇降できる機械です。
介護保険のサービスのうち、福祉用具レンタルの対象ですが、
工事費は支給対象になりません。
電動で昇降できますので、車イスを介助する人の負担が軽減されます。
スロープや段差解消機の設置の他にも次のようなことを考慮します。
・通路の幅を900mm以上確保する
(方向転換する場所ならば、さらに広いスペースが必要)
・乗り越えられないような大きな段差をなくす
・路面を平坦にする
車イスを使用する方や介助者の状況、そして、住まいや敷地の状況に
合わせて、個別にプランを考えることが必要になります。
~安住工房の施工例から (自立歩行の方の例)~

玄関の上がり框に、既製の玄関手すりと
玄関台を設置しました。
昇降が楽になって、外に出やすくなった
とのことです。
玄関ポーチにステンレス製(樹脂コーティング)

の
手すりを設置しました。
部材を組み合わせることによって、ニーズに合った
手すりを設置することができます。